. 訪問看護事業所、2024年報酬改定でみえるリスク

2024年報酬改定

2024年4月、介護報酬改定が迫り、訪問看護事業所も大きな変化を迎えます。

今回の改定は、単に報酬単価の増減だけでなく、訪問看護の質向上や効率化を目的とした構造的な見直しが特徴です。

改定内容を解説致します。

報酬単価の改定

基本報酬の微増と特定加算の見直し

2024年4月の報酬改定では、訪問看護の基本報酬は微増にとどまり、特定加算の見直しが行われます。特に、以下の加算は廃止または算定要件が厳格化される可能性があります。

  • 特定疾患療養加算
  • 医療機器使用加算
  • 夜間早朝加算

加算獲得の戦略の見直し

従来の加算頼みの経営から、基本報酬を最大限に活用できる体制構築が求められます。具体的には、以下の対策が有効です。

  • 訪問看護計画の作成・見直しによる質向上
  • チーム医療体制の強化による効率化
  • 24時間対応体制の構築による利用者ニーズへの対応

多職種連携の質向上

単なる会議や情報共有ではなく、具体的な役割分担や連携方法を明確化し、効果的な連携を実現する必要があります。

多職種連携加算の算定要件厳格化

多職種連携加算の算定要件が厳格化される見込みです。従来の形式的な連携から、より実質的な連携が求められます。

24時間対応体制の効率的な構築

2024年6月からは、訪問看護事業所に対して24時間対応体制の構築が義務化されます。これは、人員配置や体制整備に大きな負担を伴う可能性があります。

24時間対応体制を効率的に構築するためには、以下の方法が考えられます。

  • 複数の事業所による共同体制
  • ICTツールの活用
  • 訪問看護師のスキルアップ

ただ下記のリスクもあります

24時間対応体制への移行に伴う負担増加

勤務時間が長くなる事で働く看護師に負担がきます

専門性の高い看護師の確保・育成の難化

専門性の高い看護師による訪問看護の評価が強化されます。しかし、そのような看護師の確保・育成は容易ではありません。

専門性の高い看護師の育成・確保

専門性の高い看護師を育成・確保するためには、以下の取り組みが重要です。

  • 専門研修の充実
  • キャリアパス制度の構築
  • 働きやすい環境整備

情報共有の負担増加と情報漏洩のリスク

医療・介護関係機関との情報共有が強化されます。しかし、情報共有は負担増加や情報漏洩のリスクも伴います。

情報共有の仕組みの構築

安全かつ効率的な情報共有を実現するためには、以下の取り組みが必要です。

  • 情報共有システムの導入
  • 情報セキュリティ対策の強化
  • 職員への教育

まとめ

2024年報酬改定は、訪問看護事業所にとって大きな転換点となります。リスクを回避し、改定後の環境で生き残るためには、早めからの準備と積極的な取り組みが不可欠です。

まとめ

  • 厚生労働省:介護報酬改定
  • 全国訪問看護事業協会:2024年介護報酬改定について

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