介護保険とは、高齢者や障害者が介護や支援が必要になったときに、公的なサービスを受けられる制度です。
しかし、介護保険には公的なものと民間のものがあり、それぞれにメリットやデメリットがあります。また、介護保険を利用するにはどのような手続きが必要なのでしょうか。この記事では、介護保険の仕組みや種類、メリット・デメリットや利用方法などをわかりやすく解説します。
介護保険の仕組みと種類
介護保険制度は2000年に施行されたもので、40歳以上の国民が保険料を納めることで成り立っています。介護保険には公的なものと民間のものがあります。
公的介護保険
公的介護保険は、65歳以上の方（第1号被保険者）と40歳以上65歳未満で老化が原因の病気にかかっている方（第2号被保険者）が対象です。公的介護保険では、要介護認定を受けることで、自己負担1割～3割でさまざまな介護サービスを受けることができます。公的介護保険のメリットは、低価格で手厚いサービスが受けられることです。デメリットは、年齢制限や疾患制限があることや、サービス利用に手続きが必要なことです。
第2号被保険者とは？
| 介護保険の２号保険者に該当する要件 | 説明 |
|---|---|
| 年齢 | 40歳以上64歳未満であること |
| 医療保険 | 健康保険組合、全国健康保険協会、市町村国民保険などの医療保険に加入していること |
| 特定疾病 | 国が定める加齢に伴う16種類の特定疾病1にかかり、要介護・要支援状態が3ヶ月～6ヶ月以上続くと判断された場合 |
1: 16種類の特定疾病は、がん（がん末期）、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、後縦靭帯骨化症、骨折を伴う骨粗鬆症、初老期における認知症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病、脊髄小脳変性症、脊柱管狭窄症、早老症、多系統萎縮症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症、脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症、慢性閉塞性肺疾患、両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症です。2
民間介護保険
民間介護保険は、公的介護保険に加入していることが前提となっています。民間介護保険では、自分で設定した金額が現金で給付されます。民間介護保険のメリットは、給付範囲が広く自由度が高いことです。デメリットは、保険料負担が大きいことや、契約内容が複雑であることです。
介護保険のメリット・デメリット
介護保険にはそれぞれにメリット・デメリットがあります。以下にまとめてみました。
| 公的介護保険 | 民間介護保険 | |
|---|---|---|
| メリット | ・低価格で手厚いサービスが受けられる ・所得に応じた段階制で公平性が高い | ・給付範囲が広く自由度が高い ・収入に不安のある方やより手厚いサービスを受けたい方に適している |
| デメリット | ・年齢制限や疾患制限がある ・サービス利用に手続きが必要 ・一生サービスを受けられない可能性もある | ・保険料負担が大きい ・契約内容が複雑である ・公的介護保険に加入していることが前提 |
介護保険の利用方法
介護保険を利用するには、以下の流れに沿って手続きを行います。
公的介護保険の利用方法
- 市区町村の窓口に要介護認定の申請をする
- 認定調査と主治医意見書を受ける
- 審査判定を受けて要介護度を決める
- ケアプランを作成する
- サービス利用の開始
民間介護保険の利用方法
- 保険会社に加入する
- 保険会社所定の要件を満たす
- 給付金の申請と受取
まとめ
介護保険とは、高齢者や障害者が介護や支援が必要になったときに、公的なサービスを受けられる制度です。しかし、介護保険には公的なものと民間のものがあり、それぞれにメリットやデメリットがあります。また、介護保険を利用するにはどのような手続きが必要なのかも把握しておく必要があります。この記事では、介護保険の仕組みや種類、メリット・デメリットや利用方法などをわかりやすく解説しました。ぜひ参考にしてください。
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